京成本線・東葉高速鉄道の勝田台駅北口から徒歩1分。ビル2階にある「創作和食 きりん」は、夜5,000〜7,000円台を中心としたコースと、一品料理+お酒で楽しむ使い方の両方に対応した、70席の創作和食・海鮮系居酒屋です。
同じ勝田台北1丁目エリアには「ときずし 山田」のような、2万円前後の高価格帯寿司店も存在します。
では、きりんのような「駅前・大箱・中高価格帯の創作和食」は、このベッドタウンでどこまで成立するでしょうか。
先に結論をまとめると次のようになります。
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3km圏で夜間人口16万人超、1〜2人世帯が6割強という「成熟したベッドタウン」の規模がある
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駅徒歩1分・70席・個室あり・禁煙・コース充実という「ハレの日ニーズ」に強い構造
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ジャンル別ランキングで上位に入り、エリア内の“ちょっといい和食・海鮮”ポジションをほぼ一手に担っている
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一方で「駐車場なし」「ビル2階で視認性が弱い」「価格感が分かりにくい」など、郊外的な車利用とは相性がよくない条件も抱えている
このページでは、
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人口・年齢・世帯構成
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価格帯・ジャンル・ランキング
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席数・駐車場・業態・特殊要因
といった条件から、きりんの立地ポテンシャルを整理することで、ほかの地域で開業する人や飲食店を現在経営している人に向けて参考になるデータをまとめていきます。
問い
勝田台駅前で、70席の中高価格帯「創作和食・海鮮居酒屋」は本当に成立するのでしょうか。
ベッドタウン特有の人口構成と、駅前・2階・駐車場なしという条件をふまえ、この店の立地ポテンシャルを検証します。
1. 店舗基本情報
・店舗名:創作和食 きりん
・住所:千葉県八千代市勝田台北1-2-11 山万ビル2F
・最寄り駅:京成本線 勝田台駅 北口/東葉高速鉄道 勝田台駅 T2出口(徒歩1分圏)
・フロア:2階(路面非接地)
・ジャンル:海鮮・寿司・居酒屋(創作和食)
・席数:70席(掘りごたつ・テーブル個室 2〜20名、カウンター席・ソファ席あり)
Google評価
食べログ評価
食べログ順位
(同ジャンル)
食べログ順位
(駅3km)
・平均予算目安:
- 夜:6,000〜7,999円(食べログ想定)
- 昼:2,000〜2,999円(ランチ会席2,800〜4,800円)
・専用駐車場:なし(周辺にコインパーキング多数)
・開店日:2022年10月1日
・運営:2024/01/09登記の株式会社BBKが運営(登記情報ベース/調査シートより)
・旧店舗:同じ場所の前業態は「音波」として存在。
・食べログ評価:3.53(口コミ25件)
・Google評価:4.3(クチコミ約70件)
・最寄り駅3km圏 飲食店総数:約600店
・同ジャンル競合(海鮮・寿司・居酒屋)数:29店
・3km圏 総合ランキング:7位
・3km圏 同ジャンルランキング:2位
(2025年11月15日のデータ)
2. 商圏データと考察
立地に関するデータを(3km圏/1km圏)で比較します。
2-1. 人口・年齢・昼間人口
| 項目 | 3km圏 | 1km圏 |
|---|---|---|
| 人口総数 | 164,796人 | 29,265人 |
| 平均年齢 | 47.0歳 | 46.5歳 |
| 昼間人口比率 | 57.21% | 65.32% |
【考察】
- 昼間人口比率が100%を大きく下回り、夜間人口>昼間人口のベッドタウンです。
- 平均年齢47歳前後で、30〜50代の働き盛りからシニアまで広がる「成熟した住宅地」です。
- 1km圏人口は約3万人とそこまで大きくありませんが、3km圏の約16.5万人という裾野の広さが、この駅周辺の飲食を支えていると考えられます。
2-2. 世帯構成・住宅形態・事業所
| 項目 | 3km圏 | 1km圏 |
|---|---|---|
| 世帯数 | 67,252世帯 | 11,080世帯 |
| 一人暮らし | 21,478人 | 4,805人 |
| 一人暮らし比率(概算) | 約32% | 約43% |
| 住宅に住む人 | 68,228人 | 11,268人 |
| 持ち家比率 | 71.54% | 59.32% |
| 事業所数 | 3,527件 | 928件 |
| 世帯数に対する事業所比率 | 約5.2% | 約8.4% |
【考察】
- 3km圏では持ち家比率7割超で、分譲マンション+一戸建て中心の住宅地です。
- 一人暮らし比率は約3割で、単身世帯も一定数存在するが「単身者の街」というほどではありません。
- 1km圏は事業所比率がやや高く、駅周辺の職場・店舗・サービス業が集約しています。
2-3. 〖考察〗人口・年齢から見た「価格許容度」
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3km圏16.5万人という人口規模は、都心から電車で1時間圏のベッドタウンとしては十分に大きい商圏です。
この規模があることで、勝田台は「駅前だけ都市の縮図」という性格をもった店舗が成り立ちます。 -
平均年齢47歳前後、持ち家比率7割という数字から、安定した所得を持つミドル〜シニア層の比率が高いと推測されます。
この層は「毎日は行かないが、月に1〜数回、少しよい店で飲みたい」という需要が考えられます。 -
一人暮らしが3割前後いることは、
・平日夜のサク飲み
・出勤前後・休日前の一人外食
のような単身者ニーズも一定数見込めそうです。 -
以上から、
・日常チェーン(2,000〜3,000円)
・中価格帯居酒屋(3,000〜5,000円)
・「ちょっといい日」の創作和食(5,000〜7,000円)
という三層のうち、3番目の「ちょっといい日ゾーン」も、人口構成的には十分ターゲットにできるエリアだと考えられます。
3. 店内情報と考察
3-1. 店内・席数・空間
- 席数:70席(最大20名までの掘りごたつ個室あり)
- 個室:2〜4名の小個室〜10〜20名の大個室まで、多数の掘りごたつ・テーブル個室。
- その他:カウンター席・ソファ席もあり、「大人の落ち着いた空間」「非日常感のあるモダンな店内」と各サイトで紹介されています。サイトなどで紹介される店舗のTOP画像はカウンター席になっています。
3-2. メニュー・価格帯の印象
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ランチ:
・ランチ会席コースが2,800円/3,800円/4,800円と段階的に用意されています。 -
ディナー:
・食べログ上の想定予算は6,000〜7,999円です。
・コースは季節の会席コース、飲み放題付きコースなどが中心になっています。
・口コミを見ると、コース利用だけでなく、単品を頼んで日本酒・ワインを合わせる使い方も目立ちます。メニューを見るかぎり「夜のコース料理は5,000円強が平均だが、単品利用が多いので実際の客単価は設定額よりやや低め」といった印象を受けます。
実際のメニュー価格帯と照らすと「5,000〜7,000円レンジでの利用がボリュームゾーン」とみなすのが妥当そうです。
3-3. 視認性・導線
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2階店舗であり、路面に直接面したガラス張り店舗ではないため外からでは雰囲気はわかりません。
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入口脇に店名や料理写真が並んでいますが、初見客には「どのくらいの価格帯の、どんな店か」がやや伝わりづらいです。
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専用駐車場はなく、周辺コインパーキングに依存しています。車で飲みに来ることは基本的に想定していないか、あるいは重視していないのかもしれません。
3-4. 〖考察〗「70席・2階・やや高め」の意味
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70席というキャパは、5,000〜7,000円レンジの創作和食としてはかなり大きいです。
この席数を埋めるには、
・駅前の常連客
・会社関係・地域コミュニティの会食
・記念日・ハレの日需要
を意識したマーケティングが不可欠です。 -
掘りごたつ個室を2〜20名まで幅広く用意している点は、
・「少人数+会話重視」
・「家族の祝い」
・「会社の小規模飲み会」
など、多様なシーンを取り込む設計として非常に合理的です。 -
一方で、路面からの視認性は低く、フラッと飛び込みで入りにくい印象を受けます。
予約サイト・口コミ・紹介を通じた「目的来店」比率が高い店として設計されているようです。 -
「居酒屋形態のため顧客は運転できず、駅周辺の利用者が中心」
「郊外型で分析したが、実際は駅周辺の利用者」
といった面を見ると、立地分類上は「郊外(ベッドタウン)」だが、店舗の利用実態は「都市型駅前」の方が近い店舗です。
4. 評価・ランキングと考察
4-1. 評価指標
- 食べログ総合:3.53(口コミ25件)保存数:約700
- Google評価:4.3(73件)
- 3km圏 飲食店総数:約600店
- 同ジャンル(海鮮・寿司・居酒屋)競合:29店
- 3km圏 総合ランキング:7位
- 3km圏 同ジャンルランキング:2位
調査日:2025年11月15日
4-2. 〖考察〗「エリア内でのポジション」
- 開業3年で口コミ25件・保存700件という数は、郊外ベッドタウン駅前の個店としては十分な露出であり、「このエリアでわざわざ選ばれる店」になっています。
- 3km圏600店中7位という総合ランキング、同ジャンル2位というポジションは、
・「超高級店」ではないが
・「日常チェーン」とも明確に一線を画す
という中〜高価格帯の中核店としての立ち位置を示しています。 - 価格レンジと評価のバランスからみると、
・都心価格から見れば「やや手頃」
・ベッドタウンから見れば「ちょっと背伸び」
という絶妙な位置取りであり、人口規模と所得水準からみても無理のないラインに収まっています。
5. WEB関連
- 公式サイト:メニュー・コース・空席確認への導線が整備されており、「豊洲直送の旬魚」「創作和食」「個室」といったキーワードで世界観を伝えています。
創作和食 きりん【公式】 - ポータルサイト:食べログ・ぐるなび・ホットペッパー・一休レストラン・じゃらんなど主要グルメサイトに有料版できちんと掲載しています。
- Instagram:料理写真を中心に、季節の食材やコースの雰囲気を発信。勝田台というローカル駅でありながら、ビジュアルで「非日常」を打ち出しています。
きりん 勝田台(@kirin20221001) • Instagram写真と動画
5-1. 〖考察〗2階・駐車場なしを補う「WEB立地」
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2階・駐車場なし・視認性低めという条件は、物理的な立地だけを見ると明らかに不利です。
その弱点を、
・ポータルサイトの露出
・公式サイトでの世界観の提示
・Instagramでのビジュアル訴求
によって補っている構図が見えます。 -
勝田台の人口構成は中高年が中心です。そのため「おいしい店を探すときは食べログを見る」「GoogleMapで検索する」という行動様式はすでに広く定着していると考えられます。
駅前2階の店にとって、物理的な看板よりも「検索時にどの位置に出てくるか」の方が重要そうです。 -
「入口の写真だけでは、どの程度の価格帯の店か分かりにくい」という現地の印象ですが、実際の集客動線は「街を歩いていて見つける」よりも「ネットで探してから来る」比率の方が高いと考えられます。
その意味で、WEB上のメニュー・価格・写真でしっかり世界観を作っているようです。
6. 総合所感(分析の結論)
6-1. 立地タイプの整理
「郊外」か「都市」かでいえば、行政区分としては郊外・ベッドタウンです。
しかし店舗利用の実態は、
「勝田台駅前の都市型飲食集積の一角」として捉えた方が現実に近い立地です。
すなわち、
・人口・所得構造は「郊外型ベッドタウン」
・利用動線・交通手段は「都市型駅前」
というハイブリッドな立地であり、創作和食 きりんはその中で
「ベッドタウン住民が、都心まで出なくても“都心レベルの食事”を楽しめる店」
というポジションを狙っているようです。
〖結論〗ベッドタウン駅前で成立する「ちょっといい店」の条件
創作和食 きりんのケースから見えてくる条件をまとめると、次のようになります。
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人口規模
3km圏で16万人台、1km圏で3万人弱という人口規模があること。
この規模がないエリアでは、70席・5,000〜7,000円レンジの店を安定稼働させるのは難しくなる。 -
年齢・所得構造
平均年齢約47歳・持ち家比率7割という、「ある程度生活が安定したミドル〜シニア層」が厚いこと。
この層が「都心まで出ずに、地元で少し贅沢をする店」として支えています。 -
立地タイプ
駐車場を持たず、駅徒歩1分・2階であっても、ベッドタウン全体の規模と、駅前の集積力があれば十分勝負できる。
逆に言えば、「車前提の郊外ロードサイド」と同じ発想で見ると評価を間違えます。 -
店舗設計
70席という大箱を、
・少人数個室
・中〜大人数個室
・カウンター
で細かく割り、
・会食
・記念日
・家族の祝い
・気心の知れた仲間での飲み
など、多様なシーンを受け止められるようになっている。 -
WEBの立地
物理的な視認性の弱さを、
・食べログ等のランキング・口コミ
・公式サイト・Instagram
で補う設計になっていること。
この店は、
「ベッドタウン駅前で、中〜高価格帯の創作和食店がどこまで成立しうるか」という問いに対して、「3km圏16万人クラスの街であれば、夜5,000〜7,000円レンジ・70席という器でも十分戦える」という一つの答えを示している事例だといえそうです。
地図:
ストリートビュー:
引用・参考サイト:
個室あり『創作和食 きりん』 厳選日本酒(八千代・佐倉・四街道/創作和食) - 楽天ぐるなび
創作和食 きりん (ソウサクワショク キリン) - 東葉勝田台/海鮮 [一休.comレストラン]
きりん 勝田台(@kirin20221001) • Instagram写真と動画
人口・世帯データ:RESASおよび国勢調査(3km圏を集計)、JSTAMAP








